久しぶりに新しいキーボードを買いました。ゲーム用にメカニカル方式のキーボードを買うか悩んでいましたが、静電容量無接点方式の新しい勢力(?)のNizキーボードを買ってしまいました。購入したのはMicro82というキー数が82個のモデルです。
我が家の環境はデスクトップPC(Windows)、ノートPC(Windows)、Mac miniの3台のPCに以下の2台のキーボードを接続して使っていました。ノートPC(Windows)とMac miniは1つのキーボードを切り替え器で切り替えながら使用していました。
使っていたキーボードは次の2台です。どちらも静電容量無接点方式のキーボードです。
- HHKB(かなり昔に購入)
- 東プレ REALFORCE(HHKBの後に購入したがこれも結構古い)
新しいキーボード購入の動機は、この環境に次のような不満があったからです。
- Windowsに自動でインストールされるドライバでREALFORCEが使えない
- WindowsとMACを1台のキーボードを切り替えて使用していたが使いにくい
1つ目の不満は、Windowsに自動でインストールされるドライバがREALFORCEキーボードを認識してくれず、デバイスマネージャーからドライバを適当なものに変更する必要があることです。1度だけ変更するだけならまだいいのですが、Windowsアップデートするとドライバも戻ってしまい、その度にドライバを変更する必要があります。
2つ目の不満は、WindowsキーボードとMacキーボードの違いによるものです。WindowsとMacのPCを1台のキーボードで切り替えながら使っているのですが、WindowsキーとAltキーがMacで使用するときは次のように認識されてしまいます。
- Windowsキー → Commandキー
- Altキー → Optionキー
Macのキーボード配列ではWindowsキーの位置にはOptionキー、Altキーの位置はComanndキーがあるので位置関係が逆です。これがとても使いにくいと感じていました。
以上の不満を解決すべく新しくNizキーボードを購入しました。
Nizキーボードをある程度使用したので気づいた点などをレビューしたいと思います。レビューは次の点でまとめていますので、皆さまの参考にもなれば幸いです。
- 購入の決め手になった点
- おすすめな点
- 不満な点
- 好みの分かれる点
- 注意する点
また、使い方について次の点がわかるように解説しています。あわせて読んでいただければ幸いです。
- PCとのBluetooth接続方法
- キーボード標準機能の使い方
- Windows配列のみで使える機能(MAC配列では使えない機能)
- 専用ソフトウェアによるキーのカスタマイズ方法
Nizキーボードをさまざまな観点でレビューする
Nizキーボードをさまざまな観点からのレビューを以下に記載します。
購入の決め手になった点
いろいろ迷った挙句、最終的にNizキーボードの購入の決め手になった点を最初に挙げてみたいと思います。
- キー数が異なる複数のランナップがある
- キーボードのサイズがコンパクト
- WindowsとMACの両方に対応
- 静電容量無接点方式である
- すべてキーをカスタマイズ可能
- キーキャップを交換可能
- Nキーロールオーバー(Bluetooth接続時は6キーロールオーバー)に対応
- キー数が異なる複数のランナップがある
-
Nizキーボードはテンキーレスのモデルだけでも66キー、68キー、82キー、84キーと複数のラインナップがあります。
メカニカル方式のゲーミングキーボードでは、いろいろなキー数のモデルがありますが、静電容量無接点方式のキーボードでこの豊富なラインナップは魅力的でした。コンパクトで必要なキーが使いやすい位置にあるもの、という条件だとHHKBやREALFORCEは選択肢には入らず、Niz一択でした。
Micro82という82キーのモデルが、私にとって必要なキーが必要な位置にあるキーボードでしたのでこれを購入しました。もちろんテンキーありのモデルもラインナップされています。
- キーボードのサイズがコンパクト
-
複数のラインナップがあるので、さまざまなサイズを選べます。中でも気に入った点はキー以外の部分の余白が少なく非常にコンパクトなところです。
- WindowsとMACの両方に対応
-
冒頭で述べた通りWindowsとMACの両方のPCを1つのキーボードで切り替えながら使用していて不満があったので、この謳い文句は魅力的でした。実際にどこまで使い勝手が良くなるかは不明でしたが、購入してみたところ大変満足するものでした。
自宅環境ではFn+F9でMacマシンに切り替えるようにしていますが、このときに一度だけMAC配列に変更するだけで快適に使用できるようになります。これだけでFn+F9でMACに切り替えたときはMAC配列になり、Fn+F10やFn+F11でWindowsマシンに切り替えたときはWindows配列になります。
MacとWindowマシンを切り替えるたびにMAC配列とWindows配列を切り替える覚悟もしていましたが、杞憂でした。
- 静電容量無接点方式である
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静電容量無接点方式は、打鍵感がよく静音性に優れた方式です(あと耐久性も抜群)。現役だったHHKBやREALFORCEのキーボードもこの方式です。Nizキーボードは実際に試し打ちできるところがほとんどありませんが、使用経験のある電容量無接点方式ということで購入を後押ししました。
- すべてのキーをカスタマイズ可能
-
Nizキーボードは専用のソフトウェアを使って、すべてのキーをカスタマイズすることができます。キーの位置を入れ替えたり、マクロ機能で1つのキーを押した際に2つ以上のキーを押した効果を得ることもできます。
購入後にデフォルトのキー配置が気に入らなかったとしても、カスタマイズで対応できる安心感がありました。
- キーキャップを交換可能
-
Nizキーボードの軸の形状はCherry MX軸と同じなので、Cherry MX軸用のキーキャップに交換ができます。Cherry MX軸用のキーキャップは種類も豊富なのでいろいろ選べます。
試し打ちができないのでキートップの感触が不安でした。購入した後に気に入らなかったら交換も考えていましたが、結構好みのものでしたのでしばらくは交換しないと思います。
他の静電容量無接点方式のキーボードは、Cherry MX軸用のキーキャップと互換性がないので選択肢は限られています。
- Nキーロールオーバー(Bluetooth接続時は6キーロールオーバー)に対応
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6キーロールオーバーがあれば必要十分でしょう。私自身は対応していないものを見たことはありませんが、一応チェックポイントの一つでした。
以上が購入の決め手になった点です。あとは購入前に試し打ちして打鍵感を確認できればよかったのですが、試し打ちができるところがないのが残念です。
おすすめな点
上述の「購入の決め手になった点」はもちろんおすすめな点です。ここではそれ以外のおすすめな点を挙げています。
- 価格が安い
- カスタマイズ性が非常に高い
- Bluetoothデバイスの切り替えが簡単
- ECOモードでバッテリーの消耗を抑えられる
- 価格が安い
-
なんと言ってもNizキーボードは、静電容量無接点方式としては価格が安いです。
静電容量無接点方式でBluetooth対応だと、普通に3万円ごえは当たり前ですが、Nizキーボードは大体2万円台前半とこれらと比較してかなり安いです。
- カスタマイズ性が非常に高い
-
前述した通り、すべてのキーがソフトウェアでカスタマイズ可能、キーキャップもCherry MX軸用のキーキャップと交換可能です。このようにNizキーボードはカスタマイズ性が非常に高いのが特徴の一つであり魅了でもあります。
また、Nizキーボードを十分に試し打ちして購入できることは稀でしょう。そのため本当に気に入るか不安が残ります。私もそうでした。
しかし、Nizキーボードはカスタマイズ性が非常に高いので、もし購入後に不満があった場合でも、ある程度はカスタマイズで不満解消ができてしまえるという安心感がありました。
- Bluetoothデバイスの切り替えが簡単
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今までBluetoothのキーボードの必要性をあまり感じませんでした。そのためNizキーボードが初めてのBluetoothキーボードになります。
他のキーボードがどのようなものか分かりませんが、NizキーボードのBluetooth切り替えは快適で不満はありません。
- ECOモードでバッテリーの消耗を抑えられる
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NizキーボードはGameモードとECOモードがあります。ECOモードにするとバッテリーの消耗を抑えられます(その分、キーボードの反応速度などは落ちると思います)。
Bluetoothの使用時間は、マニュアルによるとゲームモード(RGBバックライトオン)時は約8時間、ゲームモード(RGBバックライトオフ)時は約72時間、ECOモード時は約126時間とのことです。
不満な点
次はNizキーボードの不満な点です。後述する「好みが分かれる点」も人によっては不満な点になるかもしれませんが、ここでは個人的にあきらかに不満な点を挙げています。
- 試し打ちができない
- マニュアルなどがわかりづらい
- 試し打ちができない
-
私はNizキーボードを試し打ちできそうな店舗を見つけられませんでした。やはりキーボードは触ってみるのが一番だと思いますので、これは大いに不満です。
静電容量無接点方式としては安いですが、キーボードとしては高い部類に入りますの試し打ちができないのは大きなマイナスポイントだと思います。
- マニュアルなどがわかりづらい
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AKEEYO(販売代理店?)の製品サポートのページから取扱説明書をダウンロードできますが、キーの設定変更時のランプの光り方などが違います。古いバージョンのマニュアルなんでしょうか?
本家のWebサイトのホームページから「HELP」>「firmware&upgrade」>「対象製品のリンク」で移動した先のGoogle Driveにもユーザーマニュアルが置いてあります。こちらの方が正しそうですが、怪しそうな部分もあります。
正直、メーカーから正しい情報を提供されないと、こちらの操作ミスなのか不具合なのかの判断もつかず、商品についても不信感を抱いてしまいます。ここら辺は是正してほしいと思います。
好みが分かれる点
ここでは好みによって評価が分かれそうな点について挙げてみました。ここで挙げたものは、人によってプラス評価だったり、マイナスだったり(あるいはどちらでもない)すると思います。
- キー荷重が35g
- 打鍵感
- バッテリーの使用時間
- どのモードかかわからない
- ランプ点灯がスマートではない
- キー荷重が35g
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今まで使っていたHHKBがキー荷重45g、REALFORCEは変荷重(ほとんどは45gだが一部は35g)でした。これらに比べると35gは非常に軽く感じます。
この35gのキー荷重は好みが分かれるところだと思います。また、このキー荷重は打鍵感にも影響を与えていると思います。
私としてはHHKBのキー荷重45gで重いと思ったことはありませんので、35gのキー荷重はプラスではありません。
- 打鍵感
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打鍵感の好みは人それぞれだと思います。他の人の好みを全く知りませんが、私の感想を述べたいと思います。
まず、静電容量無接点方式のキーボードの打鍵間の個人的イメージは、キーを押したときにある程度の深さまでは反発力を感じ、それを過ぎるとスッと軽くなり底までキー押せるイメージを持っています。スコッ、スコッっという感じでしょうか。これはメカニカル方式だとCherry青軸の打鍵感に近いと思っています。
Nizキーボードの打鍵感はこれとは異なり、どちらかというとCherry赤軸に近いような気がします。つまりリニアに反発力が強くなる感じです。あるいは反発力は一定の感じのような気がします。
少なくとも私のイメージする静電容量無接点方式のような途中からスコッと軽くなる感じではありません。これはキー荷重35gという軽さも影響しているのかもしれません。
Nizキーボードの打鍵感を絶賛しているWebサイトがいくつもあり、静電容量無接点方式なのでスコッという打鍵感を期待していたのですが、正直に言ってNizキーボードの打鍵感は私にとって最高といえるものではありませんでした(残念!)。
これは慣れの問題もあるかもしれません。好みのもあるのであとは皆さんでご判断ください(買う前に試し打ちができるといいんですけどねー)。
- バッテリーの使用時間
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USBケーブルを接続していないときの使用時間は前述した通り、ゲームモード(RGBバックライトオフ時)は約72時間、毎日フルで使用して大体1週間くらいは持つでしょう。ECOモードは約126時間なのでフル使用で10日以上は行けるでしょう。バックライトオン時は8時間で論外なので割愛します。
仕様の時間は条件が良い場合だと思いますので、本当にこれくらい持つかは分かりません。そこは注意が必要です。
乾電池式のHHKBは3ヶ月持つらしいので、これと比較するとかなり短いと思います。しかし、HHKBは電池ボックスが飛び出していて見た目もよくないし、サイズも少し大きくなっています。その点、Nizはすっきりとしたコンパクトボディです。
使用時間については長いに越したことはないのですが、この長さが必要十分だと思うか、短かすぎるかと思うかは人それぞれだと思います。
- どのモードかかわからない
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Nizキーボードは非常に多機能でいろいろなモードに切り替え可能です。モード切り替え時はランプの点灯回数などで、どのモードになったか知らせてくれますが、現在どのモードにいるかを示すインジケーターランプのようなものはありません。
そのため今どのモードで使っているかわからなくなることもあると思います。また、どのデバイスとBluetooth接続中かということもわかりません。
一度モードを切り替えてしまえば、その後モードを切り替えることは頻繁にはないから別に良いと思う人と、もっと分かりやすくしてほしいと思う人もいるかもしれませんので、好みが分かれる点としました。
- ランプ点灯がスマートではない
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CapsLock有効時はCapsLockキーのランプが常時点灯しますが、これはキーキャップの下でランプが光り、それがキーキャップの周りから漏れて見える形で点灯していることがわかります。
キーの点灯はすべてこの方式で、光り方があまりスマートとは言えません。しかし、Nizキーボードは多機能でキーもカスタマイズ可能なので、これはしょうがないでしょう。
注意する点
最後に、Nizキーボードを購入する際の注意点を挙げてみます。
- Webサイトによって製品の画像が異なる
- RGBバックライト付きの使用時間
- 交換用のキーキャップのサイズが合うとは限らない
- リチウムイオン電池の寿命
- 保証書や納品書の類がない
- Webサイトによって製品の画像が異なる
-
Nizキーボードを購入するにあたり、本家のサイトとAKEEYOのサイトの両方を見ましたが、製品の画像が異なることがありました。
本家のサイトが正しいのだとすると、AKEEYOのサイトの画像が古いのか、あるいは古いバージョンの製品なのか、はたまたそれ以外の理由によるものなのか不明ですが、画像とは異なる製品が届く可能性があるということには注意してください。
不安であれば購入前に問い合わせするのが良いでしょう。
- RGBバックライト付きの使用時間
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RGBバックライトオンでの使用時間は約8時間ということなので、光らせる場合はUSBケーブルを接続したままの使用になるでしょう。Blutooth接続での使用は実用的ではないので、どうしても必要というのでなければバックライト無しのタイプを購入するのがいいでしょう。
- 交換用のキーキャップのサイズが合うとは限らない
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Cherry MX軸のキーキャップに交換可能と前述しましたが、交換用のキーキャップの幅などがちゃんと合うか確認しましょう。Nizのキーキャップは幅が特殊な場合があるようなので、完全にサイズが合うとは限りません。実際に交換した人のレビューなどを参考にするといいでしょう。
- リチウムイオン電池の寿命
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Nizは電源としてリチウムイオン電池を使用していますので電池の寿命は心配になるところです。
通常、リチウムイオン電池は約500回の充電が寿命の目安と言われています。寿命前でも劣化によりバッテリーの持ちが悪くなることもあるでしょう。乾電池式と比べるてこの点は覚悟しておく必要があります。
ただし、充電の回数は残量がゼロになってからフル充電までの充電量が1回とカウントされます。そのため、毎日ちょこちょこ継ぎ足し充電しても、それが残量ゼロからフル充電するまでの充電量と同じになったときに1回とカウントします。
ゲームモードでバッテリーが1週間持つ(したがって1週間ごとに残量ゼロからフル充電)として計算すると、1年で約52回の充電なので9年は持つ計算になります。実際には劣化なども考慮する必要があるでしょう。
- 保証書や納品書の類がない
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Nizキーボードには保証期間がありますが、箱を開けてみても保証書がありませんでした。私はAKEEYOのWebサイトから購入したのですが、送られてきた時に納品書の類も一切添付されていませんでした。心配になってサポートへ問い合わせたところ、注文の際に発行された「注文番号」で対応いただけるとのことでした。
他で購入した場合はわかりませんが、おそらく同様な対応になると思いますので、「注文番号」などの購入日を証明できるものは保存しておきましょう。
PCとのBluetooth接続方法
Nizキーボードは最大で3台のBluetoothデバイスと接続することができます。ここでは各デバイスとの接続を登録する方法を説明します。
前述した「Fn」キーとの組み合わせで、それぞれに割り当てられたデバイスとの接続を切り替えることができます。〜F11キーの側面にそれぞれ「Bluetoothのロゴと数字(1〜3)」が印字されていると思います。これらの各キーにまずBluetoothデバイスとの接続を登録する必要があります。
F9に登録する手順は次のとおりです。
- 「Fn」+「F9」キーを同時に3秒以上長押しします。「F9」キーが素早く点滅します(ペアリング待ち状態)。
- 接続したいデバイスでBluetoothをオンにし、Nizキーボードと接続します。
- 6桁の数字コードが表示されますので、キーボードでその数字を入力しEnterキーを押します。
- 「F9」キーが5秒間点灯後に消灯したら接続は完了です。
これで登録完了です。同様に「F10」「F11」キーに2台目、3台目のデバイスとの接続を登録します。
接続デバイスを切り替えるときは「Fn」+「F9 or F10 or F11」を同時に押して切り替えることができます。
キーボードの標準機能の使い方
ここからはNizキーボード単体で利用できる標準機能の使い方を解説します。わかりやすいように機能別にまとめています。
モードの切り替え
Nizキーボードには多くのモードがあります。ここではそれらのモードと切り替え方法を説明します。
Officeモード/Programモードの切り替え
「Officeモード」は各キーの機能は固定で変更することはできません(工場出荷時はOfficeモード)。「Programモード」は専用のソフトウェアで各キーを自由にカスタマイズしたり、キーマクロなどを設定することができます。
「Fn」+「Del(キー側面にⓂ︎マーク)」キーを同時に約2秒間押す
同時に押ししたとき、Delキーが約0.5秒点灯した後に消灯したらOfficeモード、約10秒点灯した後に消灯したらProgramモードへ移行したことを示します。Programモードの時は、キーボードの起動時にもDelキーが約10秒点灯します。
ゲームモード/ECOモードの切り替え
Bluetoothの使用時間は、マニュアルによるとゲームモード(RGBバックライトオフ)時は約72時間、ECOモード時は約126時間とのことです。
ECOモードにすると消費電力は抑えられますが、キーボード速度はゲームモードに比べて落ちます。
- ゲームモードへの切り替え
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切り替え方法
「Fn」+「G(キー側面にGameの文字)」キーを1回短く押す
- ECOモードへの切り替え
-
切り替え方法
「Fn」+「B(キー側面にECOの文字)」キーを1回短く押す
どちらも切り替え時は3つのキー(CapsLock、-、+)が1回点滅します。
Bluetooth無線モード/USB有線モードの切り替え
「Fn」+「 F12(キー側面にBluetoothロゴ+バッテリーマーク)」キーを同時に短く押す
Bluetooth無線モードへの切り替え時はF9〜F11キーが点灯し、その後、接続デバイスのファンクションキー(F9〜F11のいずれか)だけしばらく点灯し続けます。USB有線モードへの切り替え時はランプの点灯などはありません。
挿入モード/上書きモードの切り替え
挿入モードでは文字を入力するときにカーソル位置に文字を挿入します。上書きモード時は文字を入力すると既存の文字を上書きします。
「Fn」+「 PgUp(キー側面にInsertの文字)」キーを同時に短く押す
切り替え時もランプの点灯などありませんので、間違って切り替えたことに気づかないこともあると思います。この機能を知っていれば、素早く対処できるでしょう。
Windows/MAC配列の切り替え
Window配列のとき、Macでは次の左側のキーが矢印の右側のキーとして認識されます。
- 「左Windowsキー」→「 Commandキー」
- 「左右Altキー」→「Optionキー」
- 「右Ctrlキー」 →「Controlキー」
MAC配列のときは次のように認識されます。
- 「左Windowsキー」→「Optionキー」
- 「左右Altキー」→「 Commandキー」
- 「右Ctrlキー」 →「Optionキー」
「Fn」+「左Alt(キー側面にWin /Macの印字)」キーを同時に約3秒押す
MAC配列への切り替え時には3つのキー(CapsLock、-、+)が2回点滅します。元に戻す時は1回点滅します。
なお、この設定はBluetoothの接続先ごとに記憶されるようです。例えば「Fn」+「F9」で接続先デバイスを切り替えた後にMAC配列に切り替えたとしても、「Fn」+「F10あるいはF11」で他のデバイスに切り替えても、それらはWindows配列のままです。再び「Fn」+「F9」に切り替えるとMAC配列になっているので、あらためて配列を切り替える必要がありません。
これはMacを使う人にとっては非常に便利ですね。
キーの入れ替え
Nizキーボードは専用のプログラムを使わなくても、いくつかのキーの入れ替えができます。
左CtrlキーとCapsLockキーの入れ替え
「Fn」+「左Ctrl(側面にCapsと印字)」キーを同時に3秒押す
キーの入れ替え時は3つのキー(CapsLock、-、+)が2回点滅します。元に戻し時は1回点滅します。
Backspaceキーとバックスラッシュ(\)キーの入れ替え
「Fn」+「バックスラッシュ(\)」キーを同時に3秒押す
キーの入れ替え時は3つのキー(CapsLock、-、+)が2回点滅します。元に戻し時は1回点滅します。
キーの有効化/無効化
ここでは様々なキー機能の有効化と無効化を切り替える方法を集めています。これらの機能は使わなくても、知っていると間違って有効化してしまった場合に速やかに対処できるでしょう。
なお、ここで紹介する機能はMAC配列で使用できないようです。
Windowsキーのロック/アンロック(Windows配列時のみ)
Windowsキーはロックすることができます。ロックするとは、つまりWindowsキーを無効化することです。これはゲームの最中に間違ってWindowsキーを押してしまうとゲームが中断されてしまうので、主にそれを防ぐために使われる機能です。
「Fn」+「Win(側面に鍵マーク+Winの文字)」キーを同時に3秒押す
Windowsキーのロック時は3つのキー(CapsLock、-、+)が2回点滅します。アンロック時は1回点滅します。
NumLockの有効化/無効化(Windows配列時のみ)
NumLockを有効化時にFnキーを押しながら「&、*、(、)」の列のキーを押すと、キー側面に印字されている数字や算術演算子などを入力することができます。
「Fn」+「-(側面にNumLkの文字)」キーを同時に押す
NumLockの有効化時は「-」キーが常時点灯します。無効化時は「-」キーが消灯します。
NumLockキーの有効化/無効化(Windows配列時のみ)
上と似ていますが、NumLockキーの機能自体を有効化/無効化します。つまり無効化すると「NumLockの有効化」ができなくなります。誤って「NumLockの有効化」をしてしまうのを防ぐ機能だと思います。
ただし、どうやらこれはProgramモード時には機能しないようです。
「Fn」+「Esc(側面に1に斜線)」キーを同時に押す
この有効化/無効化の切り替えを示すランプが点灯などはありません。
ScrollLockの有効化/無効化(Windows配列時のみ)
「Fn」+「+(側面にScrLkの文字)」キーを同時に押す
有効化時は「+」キーが常時点灯します。もう一度押すと無効化され「+」キーが消灯します。
Bluetoothデバイスの切り替え
F9〜F11のそれぞれにBluetoothデバイスとの接続を割り当てたあと、次のキーの組み合わせで接続デバイスを切り替えることができます。
「Fn」+「F9 or F10 or F11」キーを短く同時に押す
切り替えが成功した場合、F9、F10、またはF11が5秒間点灯後に消灯します
キー感度の切り替え
キーの感度に関わる設定をまとめています。キーボードの電源を切ると設定が戻るものもあるので注意してください。
アクチュエーションポイントの変更
アクチュエーションポイントとはキーを押し下げた時にキーが反応する深さのことです。高、中、低の3段階で設定できます。
「Fn」+「F8(キー側面に↓と三本線のイラスト)」キーを押す
変更時に3つのキー(CapsLock、-、+)が1回〜3回点滅します。1回点滅は反応する深さが浅く、3回点滅が一番深い位置でキーが反応するようになります。
キーの応答遅延時間の変更(再起動時にデフォルト設定に戻る)
キーを押し続けたときに、リピートが開始されるまでの時間を変更できます。この設定はキーボードを再起動するとデフォルト設定に戻ります。
「Fn」+「}(キー側面に時計のイラスト+A文字)」キーを押す
変更時に3つのキー(CapsLock、-、+)が1〜3回点滅します。1回点滅は500ms(デフォルト)、2回点滅は300ms、3回点滅は100msに切り替わったことを示します。
100msは意図せず2回以上入力されてしまうような誤入力が起きやすいので、他の遅延時間を使うのが良さそうです。
キーのリピート速度(再起動時にデフォルト設定に戻る)
キーを押し続けたときに、キーがリピートされる速度(間隔)を変更できます。同じ時間キーを押し続けた場合、リピート速度が早い(間隔が短い)ほどより多くの文字が入力されます。この設定はキーボードを再起動するとデフォルト設定に戻ります。
「Fn」+「{(キー側面にAAの文字)」キーを押す
変更時に3つのキー(CapsLock、-、+)が1〜4回点滅します。1回点滅はリピート速度が遅く、4回点滅が一番リピート速度が早くなります。
マウス操作
マウスカーソルの移動やマウスボタンのクリックをエミューレートする機能もあります。
マウスの上下左右機能
マウスポインタを上下左右に移動させることができます。
「Fn」+「W、A、S、Dのいずれか(マウス+三角マーク)」キー
マウスのボタンクリック機能
マウスの左、中、右のボタンのクリックをエミュレートすることができます。対応するボタンはキー側面のイラストを参照してください。
「Fn」+「Z、X、Cのいずれか(マウスボタンクリックのイラスト)」キー
マウスのカーソル移動率の設定
「マウスの上下左右機能」を使うときの移動率を変更できます。
「Fn」+「Q(時計とマウスのマーク)」キー
USB(8/6/4/2ms)とBluetooth(12/9/7/5ms)それぞれで4段階調整可能とのことです。変更時は3つのキー(CapsLock、-、+)が1〜4回点滅します。
マウスのカーソル移動のピクセル設定
「マウスの上下左右機能」を使うときの移動の単位(ピクセル)を変更できます。
「Fn」+「E(Pxとマウスのイラスト)」キー
2/3/4/5点の4段階調整可能とのことです。変更時は3つのキー(CapsLock、-、+)が1〜4回点滅します。
リセット
工場出荷時の設定にリセットします。ただし、Bluetoothデバイスの割り当てはリセットされないようです。
「Esc」+「左Ctrl」+「→」+「Del」の4つのキーを同時に8秒押す
キーを離した瞬間に3つのキー(CapsLock、-、+)が一瞬点灯し、キーボードの電源が切れたらリセット完了です。
専用ソフトウェアによるキーのカスタマイズ
ソフトウェアによるキーのカスタマイズについては詳細に解説しているWebサイトがいくつもあるので、ここでは簡単な説明にとどめます。
専用ソフトウェアのダウンロード
ソフトウェアは本家のサイトのファームウェアアップデートのページから「製品名」のリンクをクリックした先のGoogleドライブにあります。そこにSoftwareというフォルダがありますので、フォルダごとダウンロードします。
キーのカスタマイズ
まず、ソフトウェアを起動します。
ソフトウェアはインストールする必要がありません。ダウンロードしたフォルダの中のexeファイルをダブルクリックすればソフトウェアが起動します。
起動すると中国語表記になっているので右上の「English」ボタンを押して英語表記にします。
キーのカスタマイズの流れは次のとおりです。
- カスタマイズするキーをクリックします
- キーの設定画面が開きますのでカスタマイズしてOKボタンをクリックします。
- 画面上部の「WriteKeys」を押して設定を反映させます。
そのほか、「ReadAll」で現在の設定をキーボードから読み込みます。「Save」で設定をファイルに保存、「Open」で保存したファイルを開きます。
まとめ
総評は次のとおりです。
- 打鍵感はキーボードの命。Nizキーボードの打鍵感は万人におすすめできるものではない。
- 十分すぎる機能。できないことはほとんどないと言っていいだろう。
- WindowsとMac環境を切り替えての使用は非常に快適。
- キー数(キー配列)が異なる豊富なラインナップあるので気に入ったモデルが見つかるだろう。
唯一残念なことは打鍵感です。キー荷重35gとあいまってNizキーボードの打鍵感は好みが分かれるでしょう。付属のスプリングを追加してキー荷重を45gにすることはできますが、追加してもスプリングの性質上、途中からスコッと抜けるような打鍵感は期待できず、リニアに重くなる打鍵感になるでしょう。
個人的な想像だが、この打鍵感が「最高」と思う人は少数派ではないかと思います。少なくとも私が試し打ちした中ではNizより良かったと思うものがいくつもありました。やはり購入前に打鍵感だけは確認したいものですが、試し打ちができるところがないので残念です。
打鍵感以外は素晴らしい製品だと思います。許容できない不満もないのでお薦めできます。