皆さんも自分のウェブサイトの検索順位を上げようと色々なSEOの対策を行なっていると思います。そのようなときに次のようなことはありませんでしょうか?
- SEO対策のやり方がいくつもあってどれが一番いいか迷う
- 検索エンジンのアップデートに振り回される
- 何のためにSEO対策をしているのかわからなくなる
このようなときはSEOの基本原理に立ち戻って、何が一番良いのか?本当にこの対策は意味があるのか?を考えるといいでしょう。
多くのSEOの本でも最初に語られることが多い内容ですが、改めて心に留めておくためにそのSEOの基本原理をまとめました。この記事が皆様の参考にもなれば幸いです。
基本原理の考え方
Googleが収益を求める会社であることから検索順位を上げるための基本原理が見えてきます。順番に確認していきましょう。
検索エンジンはサービスを利用してもらいたい
検索エンジンはサービスをより多くの人に使ってもらいたいと思っています。多くの人に使ってもらえればそれだけ収益が上がるからです。これは検索エンジンが目指す一つの目標です。
ではどのようにすればより多くの人に使ってもらえるのでしょうか?
それは提供するサービスにユーザーに満足することだと考えています。そして同じサービスを提供する競合他社よりも自社のサービスをより満足してもらうために日々努力をしています。
- 検索エンジンはサービスをより多くの人に使ってもらいたい
- ユーザーがサービスに満足すればより使ってもらえる
ユーザーは検索エンジンに何を求めている?
次にユーザーの視点から考えてみましょう。ユーザーが検索エンジンを使うのはどのようなときでしょうか?
ユーザーが検索エンジンを利用するのは、何か情報を知りたいときです。知りたい情報を得るには人に聞く、本を調べるなどの方法がありますが、その手段の一つとして検索エンジンで調べるのです。
そして知りたいので情報が得られればユーザー満足します。
つまりユーザーは知りたい情報の答えが載っているいるページ、言い換えればユーザーのニーズに沿った有益なコンテンツのページを検索エンジンが提示してくれることを望んでいます。それも、より有益なコンテンツが載っているページです。
したがって検索エンジンもユーザーの入力したキーワードからユーザーのニーズに沿った有益なコンテンツのページを、より有益な順に提示してユーザーを満足させたいと考えています。
知りたい情報を本で調べたいときのことを思い出してみましょう。そのような本を購入するときは、自分の知りたい情報が載っている本を探すでしょう。
ネットでおすすめの本を紹介していることがありますが、そのようなサイトを鵜呑みにして買った本にがっかりした経験はありませんでしょうか?
検索エンジンもユーザーにがっかりされる検索結果を提供するとユーザーは離れていくでしょう。
- ユーザーは有益なコンテンツを検索エンジンが提示してくれることを望んでいる。
- 検索エンジンも有益なコンテンツを検索結果の上位に表示したいと思っている
- 有益なコンテンツを提示する検索エンジンにユーザーは満足し、返さない検索エンジンには不満を抱く
Webページのユーザビリティ
検索エンジンは「ユーザーがサービスに満足すればより使ってもらえると考える」と前述しました。その答えの一つがユーザーの「ニーズに沿った有益なコンテンツ」を提示するというものでした。
ユーザーにサービスを満足してもらうということをユーザビリティの観点からも考えてみましょう。ユーザビリティとは一言で言えば「使い勝手」や「使いやすさ」のことです。
いうまでもなくユーザビリティがよければ、さらにユーザーを満足させることができるでしょう。
最初にコンテンツのユーザビリティから考えていきましょう。前述の本の例に戻ってみましょう。知りたい情報が載っている本が欲しいのですが、そのような本がいくつもある場合はどれを買うでしょうか?
おそらく必要な情報が網羅されていて、内容が理解しやすく、簡潔で、目次や索引などで必要な情報にすぐに辿り着ける、このようなものが好まれるでしょう。つまりはユーザビリティの優れた本です。
これはWebページでも同じです。ユーザビリティの優れたページはユーザーをより満足されることができる。
前述のユーザビリティのそれぞれについてWebページ特有の要素も含めまとめると次のようになるでしょう。
- 必要な情報が網羅されている
-
記載されているものだけでなく、必要な情報へのリンクも含む
- 内容が理解しやすい
-
文章がわかりやすい、適切なヘッダーの利用などの文章の組み立て、適切なフォントサイズ、文字の間隔、行間、コンテンツの配置場所など
- 簡潔である
-
余分な情報や過剰な広告がないなど
- 目次や索引
-
必要な情報へのリンクなど
Webに特有なユーザビリティもあります。一番重要なのはページの表示速度です。表示速度が遅いとユーザーはストレスを感じてしまい、最悪の場合はページが表示される前に去ってしまいします。
このようにユーザビリティは重要な要素です。ユーザビリティが優れているとユーザーはより満足します。したがって検索エンジンもユーザビリティの優れたコンテンツを高く評価するでしょう。
- 検索エンジンはWebページのユーザビリティも考慮して検索順位を決定する
Webページを作成する側の視点
ここではWebページを作成する側の視点から考えてみましょう。
Webページを作成する側が目指すものはコンバージョンを獲得する、ブランディングのため、あるいは単に承認欲求を満足させたいためなど最終的な目標はさまざまですが、共通することは作成したページを閲覧してもらいたい、ということです。
ここまでで次のことがわかりました。
- ユーザーは有益なコンテンツを求めている
- 検索エンジンは有益なコンテンツでユーザビリティの優れたページをユーザーに提供したい
したがって、ページを作成する側もユーザーが求める有益なコンテンツでユーザビリティの優れたページを作成すればいいのです。このときに意識するのはあくまでもユーザーです。
Googleの「有用で信頼性の高い、ユーザーを第一に考えたコンテンツの作成」も参考にしてください。
https://developers.google.com/search/docs/fundamentals/creating-helpful-content?hl=ja
しかしユーザーを意識するだけでは足りません。ユーザーにページを届けるのに検索エンジンが仲介をしているからです。
いくら優れたコンテンツを作成しても検索エンジンが気づかなかったり、正しく内容を理解してもらえなければ意味がありません。
したがって、ページを作成したら検索エンジンに正確にコンテンツの内容を伝える必要があります。
このようにページ作成者は、ユーザーと検索エンジンの双方に正しくアプローチする必要があります。そして、ここで述べたことがSEOの本質、つまり基本原理になります。
- ユーザーに対して有益でユーザビリティに優れたコンテンツを作成する
- 作成したコンテンツを正しく検索エンジンに伝える
SEOの基本原理のまとめ
ここまでに検索エンジン、ユーザー、ページ作成者の3つの視点で見てきました。ユーザが求めるものを検索エンジンもページ作成者も提示すれば良いこともわかりました。
そしてページ作成者が行うべきこと、つまりSEOの基本原理が導き出されました。
- ユーザーに有益かつユーザビリティに優れたコンテンツを作成する
- 優れたコンテンツであることを正しく検索エンジンに伝える
この基本原理は不変なものです。個々のSEOの多くも、この幹である基本原理の枝葉に過ぎません。
ただし、基本原理にも限界があることも心に留めておきましょう。
コンテンツを正しく検索エンジンに伝えることは現実には非常に難しいことです。
検索エンジンのアルゴリズムはほとんど公開されていないので、どのように伝えれば正しく伝わるかは闇の中です。アルゴリズムも日々アップデートされているので、昨日まで正しく伝わっていたことが、今日はまったく伝わらなくなるかもしれません。
伝言ゲームと同じで検索エンジンに正しく伝えたと思っても、それをユーザーに正しく伝えてくれるとは限りません。
こういった細かいことに対処するSEO対策も多く存在しますが、Googleが目指すところは最終的には基本原理です。したがってこれらの対策も一時的なものであることを覚えておきます。
長くなりましたが、最後までお読みいただきありがとうございます。